請求の原因
被告札幌市は、遅くとも平成29年5月18において、原告がモルゲロン病に罹患しており、その治療を行う必要があること、及び原告がGIDを理由とした精巣摘除手術をしており、ホルモン治療が必要であることを認識していた。
憲法13条、憲法25条、生活保護法による扶助の義務に照らすと、被告札幌市は、遅くとも平成29年5月18日以降、原告に対して、モルゲロン病の治療やホルモン治療に係る治療費を扶助する義務があったにもかかわらず、現在まで治療に対して何らの扶助をしていない。
被告札幌市の上記不作為は、原告の生存権を著しく害するものであり、原告に10万円の損害が発生した。
被告札幌市の上記違法行為は、被告国の方針によるものであり、被告国は、被告札幌市と連携して、損害賠償責任を負う。
よって、原告は、被告らに対して、不法行為に基づき、連帯して10万円の損害の賠償を求める。